こんにちは、クク・ドンビ院長です。

今回の記事では、
左右差の原因が非対称な眼瞼下垂にあるケースについてお話ししてみたいと思います。

実は、初回の手術のカウンセリングにお越しになる方の中にも、
生まれつき左右で目を開ける力が異なる、いわゆる非対称眼瞼下垂をお持ちの方は

想像以上に本当に多くいらっしゃいます。

こうしたタイプの方は、左右の黒目の上部分がどれくらい露出しているかを比較してみると、
その違いを簡単に確認することができます。黒目の見え方が異なるということは、

結局のところ左右で目を開ける力が異なっているという証拠でもあるからです。

その差がごく微小な場合はご本人も気づかずに過ごされているケースが多いのですが、

まぶたの高さがわずか1mm程度違うだけでも、人の目には左右差として映ってしまいます。

 

初回の手術でこのような非対称が確認できた場合は、単に二重を作るだけではなく、
目つき矯正を併用して目を開ける力の差までしっかりと矯正してあげることが極めて重要です。

しかし、この重要なポイントを見落としたまま、

ただ二重ラインだけを作ってしまうケースも決して少なくありません。

特に、初回の手術では埋没法を選択される方が多いため、
目つき矯正も非切開アプローチで行われることが多く、
その結果として十分な左右対称を作りきれないケースがしばしば見受けられます。

そのように手術を受けてしまうと、二重ライン自体のデザインは同じ位置で作られていたとしても、
目を開ける力に差があるため、最終的には左右で二重の幅・厚みが違って見えてしまうのです。

再手術のカウンセリングをしておりますと、
「左右で二重幅が違う」 「片方の二重だけが太く見える」 と言って
修正を希望される患者様が数多くいらっしゃいます。

ですが、私が診察をしてみると、実際には二重の高さ設定の問題ではなく、

「目を開ける力が左右で異なるために、そのように見えているだけ」というケースがかなり多いのです。

そのため、「二重の高さが違うのではなく、眼瞼下垂のせいでそのように見えているんですよ」と
ご説明すると、そこで初めて鏡をじっくり見直されて「本当ですね!言われてみれば納得がいきました」とおっしゃる方が本当にたくさんいらっしゃいます。
 

やはりこのようなケースは、一度最初の手術を受けてみて初めて非対称に気づくという方が多いため、

今回は主に再手術の症例を通して詳しく解説させていただきますね。

なお、切開法を用いてどのように左右差を矯正していくのかについては、

当院のYOUTUBEでも詳しく解説しておりますので、ぜひ合わせてご参考になさってください。


 

1人目のケースは、右目の目を開ける力がより弱かった方です。

そのため、右目を開けようとして右側のおでこの筋肉をより強く使う癖がついており、
自然と右の眉毛も上へと持ち上がっている状態でした。 眉毛が持ち上がることで
二重ラインも一緒に上へと引っ張られ、結果として右側の二重がより太く見えてしまっていたのです。

しかし、実際に二重の幅を測定してみると、左右ともに8.5mmで全く同じ数値でした。 

つまり、ラインのデザイン自体の問題ではなく、

「目を開ける力の差」こそが左右差の根本的な原因であったということです。

このようなケースでは、右目の目つき矯正を少し強めに行って左右の開眼力を揃えてあげることで、
おでこを使って開眼するクセが和らぎ、二重の幅も自然と左右対称に見えるようになります。

 

こちらの患者様は、より華やかなアウトラインをご希望されていたため、
二重ラインは
10mmでデザインし直し、目つき矯正は右目を少し強めに行うことで、

左右の開眼力と二重の幅が綺麗に揃うよう調整いたしました。

術後は右の眉毛の位置もかなり下がりましたが、まだわずかに高く残っている状態だったため、
目と眉毛の間の距離に若干の差が見られました。

このような部分に関しましては、右側のおでこにボトックスを追加注入するか、

あるいは状態によって額リフトで左側の眉毛を少し引き上げてあげるといった方法も、

さらなるバランス調整の選択肢として考慮することができます。



 

2人目のケースは中年女性の患者様で、
すでに他院で上眼瞼術を一度受けられている方でした。

こちらの患者様は、非対称な眼瞼下垂はもちろんのこと、二重幅の左右差、
さらには上まぶたの凹み(くぼみ目)まで併発されている状態でした。

元々目を開ける力に左右差があったものの、一回目の手術の際に目つき矯正を行わなかったため、
その左右差がそのまま放置されてしまっていました。 そして、右目の二重が
より太く見えていた理由は、
右の上まぶたが凹んだことで、
二重の上の皮膚が大きくめくれ上がってしまっていたから
だったのです。

実際に二重の高さを計測してみると、右は10mm、左は12mmと左目の方が
高いデザインであったのにもかかわらず、
見た目上は
むしろ右目の方が太く見えているという逆転現象が起きていました。

 

今回の再手術では、まず非対称な目つき矯正を行うことで、
左右の目を開ける力を揃える方針といたしました。

開眼力が揃うことで上まぶたの凹みも同時に改善されると予測されたため、
二重ラインは左右同じ高さでデザインし直し、目尻側の垂れ下がった皮膚は必要な分だけを
適正に切除する計画を立てました。

術後には、左右の目を開ける力もしっかり揃い、二重の幅も自然な左右対称となりました。
さらに、気になっていた上まぶたの凹みまで綺麗に改善されています。

ただ、術後の経過写真を撮影する際、患者様が目にギュッと力を入れてしまわれたため、
写真上では実際よりも目が少し過剰に開いている状態に写ってしまっております。
実際には、
黒目の露出度が約90%程度見えている非常に自然な状態でした。

 

元々眼瞼下垂をお持ちだった方は、お顔や目元に力を入れて目を開ける癖が残っているケースが多く、
写真を撮影する際にも無意識のうちに力が入ってしまうことがあります。
こちらの患者様の写真を確認した後は、撮影スタッフに対しても
「患者様が目元の力を抜いたリラックスした状態で撮影できるよう、改めて丁寧にお声がけしてほしい」と指示を出したほどでした。



 

3人目のケースは、ご自身でも「左目の目を開ける力が弱い」ということを
明確に自覚されていた患者様です。これほどの左右差があれば、

ご自身でも十分に違和感を感じられて当然と言える状態でした。

こちらの方は再手術ではなく初手術で、二重ライン自体は左右ともきれいに維持されていましたが、
左目の眼瞼下垂によって左右差に見えてしまっているケースでした。

ここで一つ、非常に重要なポイントがあります。 右目がパッチリと綺麗に見えているからといって、
「右目は目つき矯正をしなくてもよい」というわけではないという点です。

これにはヘリングの法則(Hering's law)と呼ばれる原理が関係しています。

人間は両目を同時に同じ力で開けようとする習性があるため、片方の眼瞼下垂があると、

脳はそれを補おうとして反対側の目にもより強い開眼シグナルを送ります。

つまり、右目がよりはっきりと開いて見えていたのはそのためであり、
実際には
左右の目が互いに影響を及ぼし合っている状態だったのです。

このような状況で左目だけを施術してしまうと、術後に右目の力が抜けてしまい、
かえって右側が重く垂れて見えてしまう危険性があります。

ちょうど患者様ご自身も「右目の二重も今より少しパッチリとさせたい」と
ご希望されていたこともあり、今回は左右両方に対して
切開法と目つき矯正を行いました。

 

目つき矯正は左目をより強めに調整して左右の開眼力を揃え、
二重ラインも従来よりほんの少しはっきりとした高さで自然に定着いたしました。

ただし、これほど眼瞼下垂の左右差が強いケースにおきましては、時間の経過に伴い、
元々開きの弱かった方の目が再びわずかに小さくなってしまう可能性も考えられます。

そのため、当院では長期的に経過を観察しながら、必要に応じてより強固な固定を行ったり、
追加的な処置でバランスを補正したりと、しっかりとアフターフォローを行ってまいります。



 

4人目のケースは、右目の開ける力がより弱く、1回目の手術を埋没法で受けられていたため、
両目とも二重ラインが緩んで取れかかっている状態でした。

右目は全体的に凹んでいたため開眼力も弱く、外側の白目の露出面積も少なめで、
目尻の位置も右側が少し上がって見えている方でした。

そのため、こちらの患者様には切開二重再手術と目つき矯正だけでなく、
ダブルフィックス デュアル切開(目尻切開+タレ目形成)も併せて施術計画を立てました。
右目に関しては、タレ目形成の度合いを少し強めに行い、
目尻の位置もよりしっかり下げる方向で執刀いたしました。

 

まだ術後の腫れが残っているため、完全に目をスッキリと開けきれている状態ではありませんが、
左右の目を開ける力は綺麗に揃いました。

また、右目の外側の白目も十分に露出するようになり、目尻の位置も自然に下がったことで、
よりバランスの整った目元へと仕上がっております。

ここからさらに腫れが引いていけば、今以上にハッキリとした、
より満足度の高い結果が得られる見込みです。



 

最後のケースも、右目の目を開ける力がより弱かった方です。

その影響で右側のおでこと眉毛をより多く使う癖がついており、
目と眉毛の間の距離も右側の方が広く見えている状態でした。
二重ラインに関しても、

左右ともに緩んで取れかかっており、

ラインより下の組織がプックリと浮き出て見えていました。

このようなケースでは、右目の二重ラインを左目よりも少し高めにデザインすることで、
全体的な左右のバランスを綺麗に揃えることができます。

 

手術中も右目のラインを少し高めに微調整し、目つき矯正も右側をより強めに行いながら、
何度も開眼状態の確認と修正を繰り返したことが強く印象に残っております。

術直後はむしろ右目が少し過矯正(開きすぎ)に見えたため懸念もありましたが、
1ヶ月後の経過観察でお越しいただいた際には、予測していた通り左右がほぼ自然に整っておりました。

まだ皮膚が厚いタイプで軽度の腫れも残っている時期のため、
わずかに見慣れなさを感じるかもしれませんが、術後6ヶ月ほど経過すれば、さらに自然で美しい仕上がりになることが期待できます。

 

左右で目を開ける力が異なるというのは、思っている以上にとてもよくあるお悩みです。

1回目の手術を行う段階であらかじめ見つけ出し、適切に矯正できればベストですが、
患者様ご自身も気づいておられないケースが多く、時には医療陣でも見落としてしまうことがあるため、再手術のカウンセリングの場で初めて発覚することも決して少なくありません。

結局のところ、目の左右非対称やガチャ目の根本原因が非対称な眼瞼下垂にある場合、
眼瞼下垂そのものを矯正せずに二重の幅だけを揃えたとしても、
綺麗な左右対称にはならない
のです。

だからこそ私は、手術中であっても何度も患者様に目を開けていただき、
上体を起こした状態でバランスを確認し、さらに微調整を施すというプロセスを
根気強く繰り返しながら、可能な限り左右の均衡を追求します。

少し執念深いと思われるほどに確認に確認を重ねて初めて、
精度の高い左右対称が生まれると信じているからです。

ですので、半分冗談交じりではございますが……こうしたお悩みに関しては、
私のように左右の対称性に並々ならぬこだわりを持つ医師に手術をお任せいただくのも、
ひとつの手かもしれません(笑)。